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介護と子育て

昨夜、旦那とマイホームについて話していると、旦那が突然、こんなことを言い出しました。

旦那)「やっぱ和室は必要だよなぁ」
私)「そう?」
旦那)「だって、いずれは親の面倒をみるわけじゃん?和室があったほうが良くね?」
私)「・・・・・・・・・は?」
旦那)「だから、和室」
私)「いや、そうじゃなくて。家庭内介護?」
旦那)「そうだよ。当たり前じゃん。お前プロだろ」




驚愕でした。
旦那、私に自分の親を家庭内介護させる気でした。
・・・アホじゃなかろうか。

確かに、私は介護職のプロです。
ちゃんと専門学校を出て、資格を取り、実務経験もあります。
老人介護だけでなく、福祉全般について、ある程度の知識も経験もある。
だからこそ、家庭内介護の恐ろしさをよく知ってるんです。

家庭内介護で共倒れしたケースを、腐るほど見てきました。
家庭内介護がどれほどの労力を必要とするか、旦那は全く分かってない。
「プロなんだから、俺の親も看れるだろ」と安易に考えてる。

冗談じゃありません。
介護は仕事です。
◯時~◯時まで、と勤務時間が決まっており、ちゃんと休みの日もあり、そしてなにより、そのへんのOLからは考えられ無いほどの高いお給料をもらってる。
だからこそ、痴呆のお年寄りから大便を投げつけられても、暴れまわるお年寄りから殴られても、我慢出来るんです。
勤務時間終了までのことですから。
時間が来たら、家に帰ってリフレッシュ出来るんです。

家庭内介護の一番の恐ろしさは、先が見えないこと・介護者の代わりがいないこと、です。

仕事なら、時間が来たら次の職員にバトンタッチできます。暴れまわっても、みんなで落ち着かせることが出来ます。
介護方針についても、みんなで話し合うことが出来ます。

家庭内介護では、それが出来ないんです。
365日24時間、ずっと看ていないといけないんです。自分の時間とかストレス解消とか、そんな甘えたこと言ってられないんです。
金銭的余裕のある家庭は、ヘルパーさんを雇うことも出来るでしょうが、それだって、泊まり込みで看てくれるわけじゃない。デイサービスを利用するにもお金がかかる。
まさに焼け石に水。

だから、介護される者より先に、介護者が倒れるんです。

子育てなら、終わりが見えます。
あと◯年で手が離れるなぁ~と予想が出来ます。
だから、日に日に成長していく子どもを見ながら頑張れるんです。

でも、介護は違う。
いつ終わるのか、全く予想が出来ない。
1年かもしれないし、10年かもしれない。いまはどんどん寿命が延びてるから、もしかしたら20年ぐらいあるかもしれない。

そしてなにより、子育てとの決定的な違いは、成長を楽しむわけではないということです。
酷な言い方かもしれないけど、どれだけ献身的に介護しても、老いは進んでいきます。死に近付いていくんです。

当たり前のことですが、これが介護者に追い討ちをかける場合があるんです。
「無償の愛」なんて詭弁です。
やっぱり人間ですから、状況が好転しないと、ふいに虚しくなることがあるんです。
突然、虚無感が襲ってくる。
「これだけ頑張ってるのに、ぜんぜん良くならない。頑張りが足りないのか?」と、自分を追い詰めてしまう。

老人介護なんだから、好転しないのが当たり前なんですが、人間、頑張れば頑張るだけ、見返りが欲しくなってしまう。

状態が一時的に良くなったとしても、そこから子どものように、どんどん成長していくわけではない。

その現実が見えた時、人は時として、思いがけない行動に出てしまいます。
いわゆる『魔がさした』状態。

家庭内介護で起こる痛ましい事件の数々、旦那だって知らないわけではないだろうに、「プロだから出来るだろ」と思っている。

介護のプロは、決して一人では介護はしません。
同僚はもちろん、ケースワーカーや栄養士、医師やカウンセラーと連携を取りながら介護にあたります。

だから、出来るんです。

私は日頃から、子どもたちに言い聞かせています。
「お母さんの老後は、さっさと施設に入れてくれていいから」と。

素人の下手な介護は、介護される側にとっても苦痛です。
『寝たきり』ではなく、『寝かせきり』になる可能性大だからです。
『寝かせきり』になると、筋肉も落ちるし褥瘡も出来る。当然、痴呆も進む。

それよりなにより、私の介護のために、荒れていく子どもたちを見たくありません。
よく、『育ててもらったんだから、その恩返しに介護する』という言葉を聞きますが、私は子どもたちに、育てたことに対して恩義なんか感じてほしくありません。

私は、子どもたちを産みたいから産んだんだし、育てたいから育てたんです。
子どもから「今から生まれるんで、子育てヨロシク!」なんて頼まれたわけではありません。私がそう願ったんです。
私は自分の願いを叶えただけ。
それは、子どもにはなんら関係のないことです。
だから、私なんかに手間暇かけるより、さっさとプロの手に任せて、自分たちの人生を楽しんで欲しい。

私の人生は私だけのものです。
同じように、子どもの人生も、子どもだけのものです。

私がそう言ってるのを旦那も知っているのに、なぜ簡単に「俺の親の介護をしろ」などと言えるのか。薄々気付いていたけど、もしかしてこいつ、アホなのか。

もう、マイホームとかどうでも良くなってきました。
まずは、世間知らずの旦那を教育し直します。
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テーマ : 心のつぶやき
ジャンル : 小説・文学

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神無月 大和

Author:神無月 大和
         

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